Ep11
大事件の話
Big incident
はい、みなさんこんにちは。日本語教師のたじぱんです。このポッドキャストでは、私日本語教師のたじぱんが、韓国生活でのしょうもないけど面白い経験や発見をみなさんにゆるーくお届けしていきます。日本人はもちろん、日本語を勉強している中級以上の人たちにも楽しんでもらいたいです。
はい、始まりました。第11話。今日はですね、本当にあった怖い話をしたいと思います。はい。ホラーじゃないよ。ホラーじゃない。私が韓国に来てから経験した怖い話です。まあタイトルに大事件って書いたんだけど、まあ実際そんな他の人からしたら大事件じゃないと思う。でも韓国に来たばかりの私にとっては本当に大事件でした。まあ失敗編ですね、あの失敗編のエピソードです今回は。はい、いやー、 怖かった。あの、これはですね、私が韓国に来て、どれくらいかな、多分1週間2週間くらいの時に起こった話です。まず、ある日テレビを買いに行きました。あの、まあ本当はテレビを買いに行くつもりじゃなくて、ベッドを買いたくて、最初ね、ベッドがなくてずっと毎日薄い、薄っぺらい布団で寝てて、でも腰めっちゃ痛くなって、結構それでストレスがあって、でもうとにかく早くベッド買いたい、でも、なんかオンラインで買い物が、そう、ちょっと前のエピソードで話したけど、オンラインショッピングができない。カードがないからオンラインショッピングができない。だから、そのお店に見に行くしかなくて、で、そうベッドを探しにショッピングモールに行ったんだけど、まあそのさ、ベッドって大事だから、あの実際こうマットレスとか触って確認したいじゃん?でも、ディスプレイされているところがね、あんまりなくて、見つけられなくて、で、結局うまくベッドが買えなくて、で、私たちはもう疲れて、 で、なんかテレビとか家電売ってるところを見つけ、たまたま見つけたから、そこで、じゃあもうさ、べッドより必要じゃないけど、テレビはどうせ必要だから買おうって言って、 テレビと、お掃除ロボットをその時に買いました。でね、わかるかな、めっちゃ疲れてて、全然買いたかったもの買えなくて、ちょっとストレスで、もう疲れたらどうでもいいや。もういい、テレビ買おう!掃除機買おう!みたいなそういうテンションね。その時、対応してくれた韓国人のスタッフ、 男の店員さんが、あのまあ英語が全然話せなくて、それは全然いいんだけど、私たちも疲れてるから、あんまりちゃんと質問とかしないで買ったの。で、あの、まあそのテレビについてなんだけど、私たちの部屋に、部屋のテレビを置く側の壁に、なんか銀のプレートみたいなのがあって、それを私たちは知ってて、で、その銀のプレートを見て、私たちは壁にテレビ、これつけれるやつだねって言って、じゃあそれテレビ台いらないし、そうしようって言って、そのつもりでテレビを買いに行ってました。で、まあその韓国人のスタッフにレジで、壁に設置したいんですっていうの、翻訳アプリでね、言って、そしたらその男の人は、わかりました、アイゲスムニダ!アイゲスムニダって言って、じゃあその設置費、壁にテレビをつける費用は、いくらです、みたいな、何日何時に来ますっていうので予約して私たちは帰りました。すごいスムーズだったのね、そのやりとりは。翻訳アプリで全然問題なく壁にテレビをつける申し込みはできたんだけど。2日後、3日後ぐらいに私が家で1人で仕事をしてたらピンポンってなって、コリアンおじさん2人が来ました。で、まあその人たちも、あの、英語を話さない。で、韓国語でバーって喋ってきて、で、私はまあこの人たち、このおじさんたち、テレビをつけに来た人だって、分かってるから、オッケーオッケーとか言って、あの、家に入れて、で、おじさんたちはなんか、どこどこ?みたいな、言ってるから、あ、じゃあここここって、まあそう言って。他にもいろいろ言ってたけど、テレビ付けに来たからさ、OKOKって言って、私は特に深く考えずに、じゃあお願いしますって感じで、またパソコンに戻って、おじさんたちの方を見ないで仕事をしてました。すると、突然・・・「ドゥルルルルル!!!」っていう音が鳴り響いたの。「ドゥルルルルル!!!」っていう音。私はもうびっっくりして、びっっくりしておじさんたちのほうを見たら、もうすでに穴に、深い穴があいてて。私はもう、パニック。その時に、すぐstop stop stopって言えばよかったのに 私はなんかもうびっくりと、どうしたらいいかわかんない、なんかもう呆然として、おじさんたちは、私がびっくりしてることにも気づいてないし、その後またドゥルルルって2つ目3つ目4つ目の穴を開けて深い穴が4つ壁に開いて、で、私はもうびっくりして、おじさんたちを止める前にまず旦那さんに電話して、本当ねバカだったと思う、今。なんですぐ止めなかったんだろうって本当に思うんだけど、もうなぜか旦那さんに電話して、で、旦那さんに、え、どうしよう、なんか、あの気づいたら壁に穴開いてたんだけどって言って、で、旦那さんは、もう、え、え?みたいな、どういうこと?みたいになって。で、あの、まあ、こうで、ああでこうで、ああでこうでって説明して、いや、それあの、不動産の代理店の人、この部屋のエージェンシーの人に連絡した方がよくない?って言われて、で私はもう、ちょっとその時ね、ちょっと泣いてた。ちょっと泣いてたけど、分かった、ちょっとすぐ連絡するっていう。その不動産の女の人に電話をしたら、電話をして、「あのー〇〇さん、実は今壁にテレビをつける業者の人が来たんですけど…」まで言ったら、その不動産の女の人が「え?!設置する穴ってありましたっけ?!」って言われて私は、「いや、あのなかったんですけど、開けてしまって…」でもう、その女の人は、「え~~!!!穴は開けちゃダメですよ~~~」私は、「そうですよね~~~すみません~~~~」女の人「いやいや、まあ私はいいんですけど、その退居するとき、部屋を出るとき、相当なお金がかかると思っておいた方がいいと思います。」って言われて、もう私は顔が真っ青、顔が真っ青の状態で、また旦那さんに電話して、こう言われた、退去する時にめっちゃお金かかる、多分何十万かかるって言われた、あの半泣きで、半泣きで旦那さんにもう1回電話して、でも旦那さんはまあ、まあまああの、でも、分かった分かった、OK、しょうがないから、みたいな。で、電話切って、おじさんたちは私がパニックで電話してるのも、日本語だしね、すごい不思議そうな顔で見てて、そんなまま作業を続けて、きれいに、すごいいい感じのポジションにテレビが設置されて、おじさんはなんかネットフリックスとかの、設定まで全部してくれて、まあ韓国語わかんないけど、多分、終わったよ!みたいな。終わったよお嬢ちゃん!みたいな感じで、私に話しかけてきて、私は真っ青の顔で、ケンチャナヨ…あの、ケンチャナヨは韓国語で、大丈夫です、の意味ね。私はすごい弱々しい声で、ケンチャナヨ…カムサハムニダ…って言って、 あの、おじさんたちは去って行きました。で、もうね、私は本当にもうこれはやらかした、やってしまったって感じで、もうその日1日めっちゃブルーで、でまぁあの、その日、その後レッスン2つあって、あの、偶然ね、その直後にレッスンしたのが私の唯一の韓国人の生徒さん。すごい優しい男の人なんだけど、私はめっちゃ半泣きパニック状態のすぐ後のレッスンだったから、どうしてもちょっとそれを隠しきれなくて。その生徒さんにこういうことがあって、私はもう本当に1人でどうしたらいいかわからなくてもうパニックですっていう話をしたら、その生徒さんが、結構その冷静なタイプの感じの生徒さんなんだけど、あのその人が、まあよくあることですよ、って。あの、壁の穴を埋める方法もあるから大丈夫ですよ、みたいな。フィリングで穴を埋める方法もあるから大丈夫ですうよ、みたいな、励ましてくれて、私は本当に救われた。いやあもう、韓国人の、しかもあなたが、すごいね信頼できる人なの。まだ会ったことはないけど、仕事とか、家族のこととか、いろいろいつも聞いてて、すごい信頼できる人だから、もうあなたが言うなら、多分大丈夫ですねって思えた。本当にありがとうございます。はい。で、その後もアメリカのラスベガスに住んでる私の生徒さん、仲がいい生徒さんがいて、その人も「大丈夫でしょ」みたいな。僕も前に家に、家の壁に穴を開けたことあるけど、フィリングでできたよみたいな、修理できたよみたいな言ってくれて、あんまり参考にはならないけど、まあでもありがとう、みたいな。元気になったわ、っていう感じで、本当に助けられました。生徒さんたちに。そしてさらに救われたのは、私の旦那さんがめっちゃ笑ってたっていう。私はね、旦那さんが帰ってきたら、きっと怒られるんだろうって思って、それも辛くて。毎日旦那さんは新しい仕事と戦って、大変なこといっぱいやって。私は別に大変なことはなくて、今までと同じ仕事だし、家で仕事してて、なんか唯一今日このテレビを設置するっていう仕事をね、そのおじさんたちを対応するっていう仕事を任されてた。このたった1つの仕事すら、なんか私はちゃんとできないのかと思って、めっちゃ自分で自分が情けなくて。旦那さん帰ってきたらきっとなんか怒るか、なんかすごい残念そうな感じになるか、どっちかかなって思ってたんだけど、旦那さん帰ってきて、「いやー面白いなー」って言ってくれたの。あ~~優しい。こんなおもろい話ないやろ、みたいな、大阪の人なんだけどね。私関西弁上手じゃないけど、上手じゃないから真似できないけど、いや、こんなおろい話ないやろ、みたいな、言ってくれて、もう伝説だな、みたいな。壁に、韓国に来て1週間で壁に穴を開けた女、伝説になるな、みたいな感じで言ってくれて本当に救われたの。まあもう開いちゃった穴はどうしようもないし、その出る時まで、家を出る時まで、分かんないんだから、いくらになるか、分かんないんだから、もう考えても仕方ないでしょ、みたいな。はい、もう本当に、あの、いい旦那さん。はい。でまあね、あの、この反省点としては、いくつもあるんだけど、あの、まずこの壁の銀のプレートを見てテレビを設置できると思い込んだこと。なぜか思い込んだこと。これがもう本当にバカだったなって思う。後から考えたら、普通に銀のプレートがあって、そこの中になんかコンセントを刺すところがあっただけなの。でまあコンセント刺すところは普通この床の近くにあるから、それがね、この壁の上の方、テレビをつけるような場所にあったから、なぜかそのコンセントだけなのに、そこにテレビをつけられるって思い込んだ。で、その不動産の人に、ここにテレビつけられるんですかって聞かなかった こと。思い込んでそれを聞かなかった、質問しなかったことが1番のミス。そして、そのテレビをつけるおじさんたちが、穴を開けた瞬間、その1つ目の穴を開けた瞬間に、STOPって言えなかったこと。言ったところで、もう遅かったかもしれないけど、その一つ、結局4つあいたから、その1つ、10万とか、もし直すのにかかるんだったら、40万円が10万で済んだかもしれない。もし、1個だけ開けた状態で、ストップって言って、旦那さんとか不動産の人に先に電話して、相談して、このまま4つ開けて壁に設置するのか、1つだけでもう1回キャンセル、中止して、あの、テレビを床に置くスタイルに変えるのか、それを相談できた。けど、それもできなくて、パニックで何もできなかったっていう。 あともうーつテレビを買うときにもう疲れてて質問することをサボったことですね。日本で家電を買うってなったら絶対いろんな質問をするね。例えば、もちろん、もうちょっと安くならないんですか?とか、どういう機能ありますか?とか、これ壁に設置したいんですけど、どんな感じの設置の仕方になりますか?とか、絶対聞いてるはずなのに、翻訳アプリを使わなきゃいけなくて、それがめんどくさくて、いろんな質問をサボって、もういいかこれでOKOK、なんか設置 できるって言ってるし大丈夫でしょみたいな感じでいっちゃったこと、それがね反省点ですね。やっぱり言葉がわからない場所では、いつも以上にコミュニケーションをとらないといけないのに、いつもよりコミュニケーションが減る。だから、それは本当にこれから気をつけようって思いました。はい、ということで今日はちょっと早い日本語で話してしまったし結構長いエピソードになったのでちょっと中級以上の人しか楽しんでもらえないかもしれないけど、あの韓国に来て一番大きい事件、これについて聞いてほしくて話しました。ちなみにその翌日、次の日にブラインドをつけるおじさんも来たんだけど、その時は私もうずっと見てた。おじさんのことずっと見てた。もう1秒も目を離さないように見て、そのおじさんもなんかドリルを持ってたの。私はもうドリル恐怖症、ドゥルルルの音が頭から離れなくて、ドリル恐怖症になってたから、このおじさんもドリル持ってると思ってずっと見てて、おじさんがドリルを使おうとした瞬間、私はストップって言って不動産の人に電話して、穴あけようとしてるんですけど、みたいな。でも結局そのブラインドの穴はもともとあって、それをちょっとだけ大きくするだけだから大丈夫ですよ、みたいなっていうのが確認できたんだけど。もう、そう、本当に。まあでもね、成長した。成長したって思った。では、今日は聞いてくれてありがとうございました。皆さんもドリルには気をつけてください。では、次はどんな話をしようかな。お楽しみに。バイバーイ。
小話(こばなし) short story
しょうもない silly / trivial
発見(はっけん) discovery
大事件(だいじけん) – big incident
失敗編(しっぱいへん) – failure edition
薄い(うすい) – thin (for objects, color, taste)
薄っぺらい(うすっぺらい) – shallow / superficial / flimsy
結局(けっきょく) – after all / in the end
家電(かでん) – home appliances
たまたま – by chance / coincidentally
どうせ – anyway / in any case (often with resignation)
どうでもいい – doesn't matter / whatever
テンション – mood / excitement / energy level
対応する(たいおうする) – to deal with / to respond to
側(がわ) – side
銀(ぎん) – silver
壁(かべ)にテレビをつける・設置する(せっちする) – to mount a TV on the wall
費用(ひよう) – cost / expense
申し込み(もうしこみ) – application / request
やりとり – exchange / interaction / communication
鳴り響く(なりひびく) – to ring out / to resound
穴(あな) – hole
呆然とする(ぼうぜんとする) – to be stunned / to be in shock
不動産(ふどうさん) – real estate
代理店(だいりてん) – agency
業者(ぎょうしゃ) – contractor / service provider
退去する(たいきょする) – to move out / to vacate
相当(そうとう) – considerable / quite a lot
顔(かお)が真っ青(まっさお) – face turns pale
しょうがない・仕方ない(しかたない) – it can't be helped / no choice
半泣き(はんなき) – almost crying / on the verge of tears
不思議そうな顔(ふしぎそうなかお) – a puzzled face
作業(さぎょう) – task / work / operation
設定(せってい) – setting / configuration
弱々しい(よわよわしい) – weak / feeble
去っていく(さっていく) – to go away / to leave
やらかす – to mess up / to screw up
冷静(れいせい) – calm / composed
穴(あな)を埋める(うめる) – to fill a hole
励ます(はげます) – to encourage
救う・救われる(すくう・すくわれる) – to save / to be saved
状態(じょうたい) – condition / state
修理(しゅうり) – repair / fixing
参考になる(さんこうになる) – to be helpful / to be informative
戦う(たたかう) – to fight / to struggle
きっと – surely / definitely
唯一(ゆいいつ) – the only / unique
任される(まかされる) – to be entrusted with
たった1つ(ひとつ) – only one / just one
~すら – even ~ (used for emphasis)
真似する(まねする) – to imitate / to copy
伝説(でんせつ) – legend
どうしようもない – hopeless / can't be helped / beyond saving
反省点(はんせいてん) – point of reflection / what to reflect on
思い込む(おもいこむ) – to assume / to be convinced of
なぜか – for some reason / somehow
刺す(さす) – to stab / to pierce
瞬間(しゅんかん) – moment / instant
~で済む(すむ) – to get by with ~ / to be settled with ~
相談(そうだん) – consultation / discussion
サボる – to skip (class/work) / to slack off
機能(きのう) – function / feature
翌日(よくじつ) – the next day
恐怖症(きょうふしょう) – phobia
離れる(はなれる)-to move away / to be distant
~が頭から離れない(あたまからはなれない) – can’t get ~ out of one’s head